この夏水仙は、祖父が育てていたものです。
祖父の家を離れて10年以上たったころ、母と「そういえば、あそこに植えていたよね」という話になりました。でも、どこに植わっていたのか分かりません。夏水仙は、花の時期を逃すと、地面に何も残らないからです。
まず、花の咲くころに場所を確かめに行きました
夏水仙は少し変わった育ち方をします。春に葉が出て、梅雨の前に枯れます。夏になると、葉のない地面から花茎だけがすっと伸びてきます。別名を「ハダカユリ」というそうです。
つまり、花が咲いているときにしか、どこに植わっているか分からないのです。
花のころを見計らって見に行きました。
祖父の家は、庭も畑も原野のようになっていました。草があれ放題で、どこが庭だったのかも分かりません。それでも、夏水仙は咲いていました。誰も手をかけないまま、何年もそこで咲き続けていたことになります。
場所を確かめて、あらためて掘りに行きました。葉が枯れて花が咲く前の、地面に何も出ていない時期です。2016年のことです。
掘りはじめて驚きました。次から次へと、大きく育った球根が塊になって出てくるのです。
手入れをやめた土地です。耐えているどころではなく、増えていました。ひとつひとつの球根も、立派に育っていました。
母と2人で掘り起こして、10塊ほど持ち帰りました。塊をばらして、母と半分こにして、それぞれの庭に植えました。
あとで調べたら、掘り上げの適期は葉が枯れたあとの6月ごろだそうです。何も考えずに掘りましたが、たまたま合っていました。
祖父がどこかで一目惚れして、知り合いから分けてもらったものだと思います。新しい品種ではないでしょうし、品種改良が進んだものでもないはずです。その分、丈夫なのかもしれません。
草に埋もれても咲いていた花です。うちの庭で10年放っておいたくらいでは、どうということはなかったのだと思います。
植えっぱなしにしたら、こうなりました

2016年に植えたものを、今年の6月に掘り上げたのがこれです。
球根同士がくっついて、手のひらのような塊になっていました。ひとつずつ外していくと、かなりの数になります。

育て方を調べると「4〜5年に一度は掘り上げて分けましょう」と書いてあります。うちは守っていません。
掘り上げるのは、葉が枯れたあとの6月
うちは6月に掘り上げています。葉が枯れたあとです。
夏に葉が見当たらないので、うっかり別のものを植えてしまわないように気をつけています。植えた場所に目印を置いておくと安心です。
増えすぎた球根は、メルカリへ

2024年に一度、混み合ってきた場所を掘り上げました。元の場所に植え直すには多すぎたので、はじめてネットのフリマで売ってみました。
今年6月に掘り上げたぶんも、同じように出して、おかげさまで完売しました。
嫁いだ先の庭でも、また人の目を楽しませてくれていたら嬉しいです。
10年おいても、特に問題はありませんでした
正直なところ、10年ものと8年ものとで、大きな違いは感じませんでした。
うちは最初に植えたのが小さい球根だったので、大きくなるまでに時間がかかっただけかもしれません。
これから植える方は、ここが分かれ目になると思います。大きい球根を買えば早く咲きます。小さい球根なら安く手に入りますが、しばらく待つことになります。
小さくてはじいた球根も、ちゃんと咲きます

2024年に売るとき、小さすぎるものと、掘るときに傷つけてしまったものは、はじいて手元に残しました。それを庭に植え直しました。

今年の8月、その球根が咲きました。
小さいから咲かない、というものでもないようです。
猫や小さいお子さんがいる場合

夏水仙は、ヒガンバナの仲間です。リコリンという毒があり、とくに球根に多いとされています。
犬や猫が口にすると危険です。うちは猫と暮らしていますが、完全室内飼いなので庭には出しません。
掘り上げた球根を庭先に置いておくときは、気をつけたほうがいいと思います。
よくある質問
植えっぱなしで大丈夫ですか
うちは10年そのままでしたが、枯れることはありませんでした。ただ、混み合ってくるので、増やしたくないなら数年で掘り上げるほうがいいと思います。
花が咲かないのですが
葉が黄色くなる前に刈ってしまうと、翌年に咲かないことがあるようです。うちは枯れるまでそのままにしています。
まとめ
- 掘り上げは葉が枯れたあとの6月
- 10年おいても枯れなかった。ただし混み合う
- 小さい球根でも咲く。時間はかかる
半分こにした母のぶんも、母の庭でちゃんと咲いています。今年も咲いていました。
そちらもそろそろ掘り上げて、植え直さないといけません。母はもう自分ではできそうにないので、私がやることになりそうです。
そうしたら、また出品できると思います。今回買えなかった方は、楽しみに待っていてください。
祖父が育て、母と2人で掘りに行き、いまは2つの庭で咲いています。手をかけている人が三代替わっても、同じ球根が毎年咲いてくれています。
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この記事を書いている人と、案内役のモナ
雪国で、季節の花があふれる庭を育てています。
もうひとつの仕事として「あしあとアトリエ」という名前で、
大切な家族の姿を絵や動画にして残すお手伝いをしています。
記事のところどころに出てくる狐が、案内役のモナです。

